指輪世界の第五日記。基本的に全部ネタバレです。 Twitter 個人サイト

スパイダーバースの○○○での○○○○○

声を上げはしなかったのだけれど涙が止まらなくなったのはスパイダーバースの○○○での○○○○○。あいつ悪い奴で非道いことをしているのだけれどそれはそれとして○○○○の○○が○○に出てきて全部決して○○○○○○○○○ないっていう超演出

 

fusetter.com

ワレス「リンカーン」と自作「踊る!大本営会議」

リンカーン

今年の船堀の猿遊会では、信長 @motoi_sano さんにワレス先生の「リンカーン」を遊ばせてもらいました。
さすがユーロゲームの巨匠、すごい洗練っぷりです。

 

リンカーン

リンカーン

boardgamegeek.com

 

とことん削り落とされたポイントトゥポイントのマップ。
大会戦を2連敗するとサドンデスするという政治的効果。
勝っても負けてもブラッディな戦闘処理の表現。
南部の手札を締め上げる海上封鎖の表現。
北部が改善し、南部が悪化していくカードデッキによる経済面での時間変化の表現。
そうして絞り込まれた結果、1プレイ60分で終わる仕上がり。見事!

 

贅沢を言えば、カードデッキの変化の処理が淡白で、ここのゲームデザインには一芸二芸見せてほしいところ。
まったく他要素を参照しないのは色気がないですよね。
たとえば、南軍デッキの悪化の処理は自動ではなくて、盤上での進軍を参照する。それによって「シャーマン将軍の海への進軍」を表現するとか。
北部デッキの強化もわずかでもいいので、ヨーロッパトラックを参照する手なんかがありそう。
カードゲームなのだから、デッキの動きにはひとつふたつ色気をつけたいところですね。

 

プレイ体験としては、今までいまいち全体像をつかみそこねていた南北戦争なのですが、非常に鮮やかに理解させてもらえました(たぶん鮮やかすぎるのでしょうが)。
東で時間を稼いでいる間に西を攻める&海上封鎖を進める。
大きな会戦に続けて負けると頓死するので、十分に戦力を充実させた必勝スタックを作る。
南軍が要塞で対抗してきたら鉄道で戦力を大きく振って転回する。

 

ゲーム上の戦略をみると、
・「1」カードそのものを募兵に使うのは弱い一手。これを使わさせられていくと負ける。
海上封鎖で手札を締め上げてからの襲撃でのディスカードはぶっささる。
・大会戦2連勝でのサドンデスは南軍の勝ち筋。
北軍は確定勝利スタックを作って波乱なく押していくのが基本的な勝ち筋。
・不確定な戦闘では北軍は勝負をかけたくないので基本的には下がる。
・これに乗じて南軍はブラフで押していけるし、押していかないと平たく負ける。ここの読み合いが勝負。
といったところでしょうか。

2回北軍を持って、1回めは中盤にサドンデス負け、2回めは終盤までいって勝利できました。

 

短く軽く、たぶん中学生から遊べますし、アメリカという国を理解するのにひとつ大きな基石となる戦争ですので、めちゃオススメのゲームです!

 

   踊る!大本営会議

ここからは宣伝になるのですが、「   踊る!大本営会議」(躍進!無敵皇軍)というゲームを自作中です。

 

踊る!大本営会議


大東亜戦争マルチプレイヤー・ウォー・カードゲームで、プレイヤーは日本軍の新進気鋭の若手軍人となり、日中戦争から太平洋戦争を戦い抜きます。
リンカーン」ほどがりがりに削りきれてはいませんが、現代ボードゲームのデザインで作られたモダンな楽しいゲームです。
プレイ人数は3~5人。プレイ時間は120分です。


同じく猿遊会でテストプレイをしていただいた mitsu さんが、とても素敵な感想記事を書いてくださいました。mitsu さん、ありがとうございます!!

国家の疲弊も、兵士の犠牲もどこ吹く風!強引に作戦を強行するほど、栄達できる?!非常にリアルなブラックジョーク〜躍進!無敵皇軍(同人) - 歴史・戦史研究「ちはら会」Zwei

 

現在、テストプレイ中ですので、関東圏でご興味あるかたがいらっしゃいましたら、ぜひ一緒に遊んでいただければ嬉しいです!

 

以上、id:ityouでした。

皆さんどうぞ良いお年を。

twitter.com

 

 

吉田玲子先生方式

  • 響け!ユーフォニアムの原作小説 → 「リズと青い鳥」90分
  • 若おかみは小学生!の原作小説/アニメシリーズ → 「若おかみは小学生!劇場版」90分
  • ・最も重要なキャラ関係性のプロットを見つけ出して、それを直接補強する人物、要素だけを抽出強化する
  • ・他は原作で目立っていようががんがん端役にする
  • ・その関係性において本質的に問い詰めなければならない課題がオリジナルでは問い詰めきっていないのなら、それを問い詰めるために新規要素、新規展開を足す
  • ・一見、主プロットに関係なく見える場面も、すべて主プロットの関係を意味する意味を仕込んだ表現にして、すべての場面を主プロットのために使う。
  • ・設定上で別の日に起こっているようなことでも、場面としてつなげられるならつなげてまとめて語ることで尺を圧縮する。
  • ・主人公がある面で狂っているのだが、それを視聴者が一見では気づかないように、別のあからさまにファンタジー/フィクション度の高いものを序盤から出しておき、主人公のもつ狂気のほうはなにくわぬ顔の「現実世界」の描写形式で語っておく。

「おっしゃるとおり、ゾーニングは雑にしかできないから、雑にゾーニングにしよう、と言っています。今も雑にゾーニングされていて、電車広告にヘアヌードはないわけですが、それと何が違うかな、と思います。」

「うーん…乱暴にゾーニングしてかまわないとは思わないんですね 自分が欲望するものを『乱暴にゾーニングされてかまわない』と言われるのは…」

ゾーニングは雑にしかできないのは反論しようがないですし、欲望を悪いと言っているのでもないです」

「まさにそれなんですよね>ヘアヌードと何が違う なので、大きな胸を禁止することもできるし、ふとももを禁止することもできるし、ポーズを禁止することもできる 基準がなくて、どのタイミングでもどこからでも言えるわけです」

「そう、それは慎重に議論すべきで。今回大きな胸は入れちゃっていいんじゃないかな、っていう提案があったということだと思います」

「たとえば、僕はここ数年、女性同士の恋愛ものがけっこう好きでよく見ているんですが、『今回、女性同士の恋愛ものは入れちゃっていいんじゃないかな、という話になったということです』っていって『公共の場ではそうした映画や番組は上映しないことにしよう。そうした小説や漫画は中学生以下は買えないようにしよう』と言われたらつらいわけです」

「その中での議論として、ゾーニングの荒さや、あらゆる現実が繋がっていることが議論されて良いのだと思いますが、乱暴な提案だ、規制社会がやってくる、息苦しい、という論調を応援することになってしまっていることを残念に思いました。大きな胸の背景にあるものと、百合ものの背景にあるものは、一部は似ているものですが、一部は全く異なるもので、そこを丁寧に議論すべきだと思うのです」

「うーん そこは僕は『大きな胸が好きな人たちと、百合が好きな僕とは、背景が違っていて…』とはあまり思わないんですね 欲望としてはあまり大きな差はないと思っています。なんかきれいな一線が引ける気はあまりしないです」

「私もある程度大きな胸や百合ものは好きですし、規制が諸問題の直接的解決になるとは思っていません。なるほど、お考えはわかりました。長々すみません、ありがとうございました。」

「いえ、僕もなんか…すみません、おつきあいいただけまして。ありがとうございます」

nanDeck メモ

nanDeck
http://www.nand.it/nandeck/
ボードゲームの簡単なコンポーネントを作るツール。
スクリプト的に書き下すこともできるし、スプレッドシートから読み込むこともできる。
そこからPDFや画像に出力できる。
弱点は文字コード。「ポ」を使うとバグる、ちょっと難しい漢字や記号は出ないなど。


 (試していないが同様のものでこういうのもあるようだ https://bitbucket.org/mattsinger/card-editor


かなり詳しいマニュアル。サンプルコードも充実している。
http://www.nand.it/nandeck/nandeck-manual.pdf


ガイド動画
https://www.youtube.com/watch?v=0FAd0gOE3Rw&


Google Spreadsheetsをそのまま読める。
1枚目のシートは
LINK=SHarEAbL3-LInK-c0Py-L1nK
というかんじで容易に参照できる。


2枚目以降のシートを参照するときは謎の儀式が必要で、
LINK=SHarEAbL3-LInK-c0Py-L1nK!sheetname
みたいに表記したうえで、いちど
File > Publish to the Web > Publishボタンを押す
をやっておく必要がある。
それまで出ていたエラーが、これをすると出なくなる。
 https://boardgamegeek.com/thread/1516386/did-google-sheets-integration-break


日本語でやっていくには、文字コードに深刻な問題がある。
まず
LINKUNI=OFF
にしないといけないし、
カタカナの「ポ」でバグるので「ホ゜」にしないといけなかったりする。
参考)SJISのダメ文字
 https://sites.google.com/site/fudist/Home/grep/sjis-damemoji-jp/table


半角の[]を出そうと思うとnanDeck編集画面でエラーが出たりする。
スプレッドシート経由だと回避できたりするが、その場合"1-{(NAME)}"記法を使うことになる。
融通が効かないので注意。


スプレッドシートから文字列を渡すときは基本的にセルのFormatをPlain Textにしておくよう注意。


nanDeckは「°」を予約記号として使わせてくるが、マニュアルなどからnanDeckの編集画面に「°」をコピペしても文字化けして貼れない。
いったんLINEのチャット欄に「°」を貼ってから、それをコピーしてnanDeckの編集画面にペーストすると貼れる。
意味がわからない技だ。


グーグルスプレッドシートはQuery機能が便利だが、ちょっと広い範囲、大量の文字を読み込もうとしはじめるとバグる。
多少手加減してやる優しさが求められる。

Grew Strong without Kiss

 Born Sexy Yesterday
 https://www.youtube.com/watch?v=0thpEyEwi80
 (設定>字幕>日本語 を出して見るとよいでしょう)


 一理ある。
 そしてもう一段抽象化してみると面白いだろう。
 人間は、潜在的な能力を使いこなせていない人間の膠着を、自分の性的なコミットメントによって解くのが好きなのだ。


 https://youtu.be/e3Nl_TCQXuw?t=103
 美女と野獣
  野獣:獣性、アウトロー、資産持ち、孤独、善根
  若頭:健康、正統者、村社会、厚顔
  ストーリー:前者にコミットメントして前者を選ぶ


 https://www.youtube.com/watch?v=TguKLHQxmmY
 オペラ座の怪人
  怪人:傷痍、アウトロー、土地持ち、孤独、音楽技術
  子爵:健康、正統者、上流、謹直
  ストーリー:前者にコミットメントして後者を選ぶ


 いずれも長く繰り返し演じられている有力なパターンだ。
 孤独なまま集団の外で育ってきて、潜在的に持っている強さを鬱屈させているアウトローがいる。
 Grew Strong without Kiss だ。
 それに出会った主人公は、キスひとつをひきかえに、その才能、その能力を引き出すことができる。
 この才能あるアウトローに対して、社会に認められている正統者がいて、2者から1者を選んで終わる。


 潜在的な能力を使いこなせていない人間の膠着を、性的なコミットメントによって解く。
 これは強い魅力を持つ類型だ。
 ある程度の非対称性と、一段抽象化したときの対称性がある。

カタカナでの発音表記の改善は筋悪

外来語のカタカナ表記を、こっちのほうがより正しい、こう書いたほうが本来の発音に近い、などと「改善」し続けていく向きをお見かけすることがあるが、やや徳が低い。
本来の発音を示すために適切な手段は発音記号なのであって、発音記号を使うべきだ。
カタカナ表記で「より正確な発音に近づけていく」のは、目的に対して誤差の大きい、不適切な道具を用いて競いあう、不毛な行為に近づく。
25cmサイズの靴を使ってぴったり1000mmをはかろう、僕のほうが正確だ、いや私のほうが1000mmに近い、と競いあっているようなものだ。
もともと悪い道具を使っているのでいくらでも「誤りを指摘して、改善」し続けることができるが、そもそも定規やメジャーといった良い道具がとっくにあるのだ。