指輪世界の第五日記。基本的に全部ネタバレです。 Twitter 個人サイト

ネタゲームの品評会

 S宅で駄弁る。家主Sに加え、id:AYS id:fvjk id:mihael2 id:uel および僕という大人数でびびった。

 まず塊魂。これはコンピューターRPGの精神をポリゴンにしたかのようなゲームだ。マップ上のオブジェクトは障害であると同時に成長の資源でもある、どこでそれが転移するかは自分の大きさに依る。実際には時間制限によって、コース/順路どりのゲーム性が強く、レースゲームかガングリフォンかに似ている。絵面はAKIRAとか生物都市みたい。猫とか車とかの移動オブジェクトに衝突されると塊がいくらか剥げるし、衝突警告が出るので、そのへんを主たる障害として機能させようとした作りだが、そうした障害の機能は、谷やら壁やらの地形のほうに担わせたほうがよいような気がする。移動オブジェクトよりも、マップを構成する地形のほうが、角度とか幅とか厚みや助走距離などを考えそうだし、操作による変化量もでかそうだ。石垣と石、ブロック塀とブロック。さいしょはレゴでできたお城の地形に拘束され、その中でレースゲームをしなければならないが、やがてその城のレゴを引き抜いて徐々に壊していけるようになり、最後にはそれを全部食ってしまう。

 次にゼルダの伝説四つの剣+。海賊のコイン集めゲームと、4人用キャンペーンの2面までをやった。前者は、大画面と小画面の意味が微妙。共有情報をGBA右上にレーダー表示した場合と等価。あと、4人で巡回セールスマン問題気味の競走をやらせるなら、縦横限定移動のゼルダより、16方向移動で地形効果があって慣性付きとかの世界のほうが適している。キャンペーンのほうは、あからさまなギミックが多い。4人でしか押せない岩とか、4箇所のスイッチに乗るとか、人気投票とか、あまりに明確すぎて意味が薄い。4人なら、スイッチは3個とかのほうがよいのでは? 協力と対立を混在させるところにゲーム性を求めるなら、教科書的に黒白わかりやすいシステムを、煩雑に微妙にまぜていってグラデーションをかけなくては。同じGC+GBA*4のクリスタルクロニクルは戦闘時の情報伝達をその場音声チャットで行うゲームらしいが、そのアプローチのほうが成功しそうだ。クニツィーアLotR(日本ではカプコンが売っている指輪物語ボードゲーム。難易度は高く、全員の勝利条件が一緒)が連想される。情報を各人に切り分けて時間制限をかける。他人に伝えるためにGBAを、自分の行動を決めるために大画面を見る。

 次にミシェル・ゴンドリーのPVを観た。ある町角を歌唄いが歌唄いながら歩いていくのだが、一周する度に本人および各地点で生活している人々が増えていく。最初20人なので、4周して80人になって終わる。ペンキ屋の梯子が4つになったり、スケボーしてる餓鬼が違うところで転んでたり。自分自身もけっこう動いていて、過去の自分と空間的に重ならないようにぎりぎりで避けていく軌道が気持ちいい。モーションコントロールカメラで撮ったらしい。ゲームで言うと、STGで、自分で撒いた弾幕にぶつからないように4周するとかになるのか。ビートマニアで、前の周で刻んだリズムは踏んじゃ駄目、とか。そういえば、バックトゥザフューチャーって、ポリゴンゲームにするとメタルギアソリッドの視界避け的なものになるのかもしれない。一周目は普通のポリゴンADVで、クリア後二周目になる。で、一周目で何気なく机に載ってるコップが因果の重要な鍵になってて、二周目でどうしても一周目と同じにならねえ、なんでだ畜生、と悩んで、必死で画面みて、そのコップが流し台に載ってるという間違い探しに気付く。で、そのコップを二周目の自分を操作して机の上に移すことで(この時、一周目のNPCおよび自分の視界を避けること。もっとも、NPCの視界にはあえて入って操作する必要がある、でもよさそう)、予定調和な「正しい一周目」を成就させていく。ムジュラの仮面ってそういうゲームだったのかな?

 そして東京スキャナーを観たが、建築物へのアプローチが攻撃準備のロックオンだけというのが種類少ない気がする。対空攻撃の心配をしたり補給地点だったりしてもいいし、勝手に地上に戦線引いて人やら車やらを戦闘部隊、駅が策源で喫茶店塹壕などとみなし、矢印動かしたりして遊んだりしてはどうかと思った。

 その次が劇場版パトレイバー1だったが、ああいうのを文章で書くのは時間がかかるので、もう二、三日ください(ほんとはもっと)。

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