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顔と宙と誠意と呪われた文章さん

 文章さんは決闘くんが嫌いで、僕の耳元で「喧嘩すんな、黙れ、黙れ」とうるさいが、では御本人はというと血圧が低いわけではなく、むしろ高いキャラで、つまり「正面からの殴り合いはやめろ」と言っている。

 そもそも、文章さんは伊藤の文章チェッカーを務めるかたわら、他人の文章へのケチつけも著しい。ケチをつけるのが仕事だからな。だから、血圧高く口を出したがってはいる。

 しかし、その不満をそのまま出力すると、それ自身が文章チェッカーにひっかかる、満足できないものになるので、我慢しているわけだ。自縄自縛の格好だ。(えろい。) 2chのスレッドで「馬鹿って言う奴が馬鹿」レスが100個ぐらい並ぶときがあるが、こういう呪いは文章さんや決闘くんたち自身ではなかなか解きにくい、難しいものだ。



 決闘くんは戦いを個人ひとりとこっちひとりとの正面からの殴り合いに持ち込みたがるが、文章さんの好みは、そこで顔だけはあさっての方向に向けて、一般論をはじめることだ。相手の眼を見ずに、不特定多数を薄く広く殴る。相手と背中合わせに立って宙に言葉を放る。文章も人も殴らず理屈を殴りに行く。

 なぜなら、ちょっとポエティックに言えば、文章さんは永遠に生きるつもり満々だからだ。書き手は50年強で死ぬが、文章さんは運次第だがずっと長く生きて、のちの世の読み手に読んでもらいうる(このへんミーム概念を参照)。「くそ何を言っとるんじゃ、ぜんぜんわかっとらん、ボケめ」と感じたときに、その固有の怒りの文脈を潰してしまって、個別の対象にURLを張らない。当人が読めばケンカぎみの文脈がわかるかもしれないけれど、文章さん自体は不特定多数が読める文脈にしておく。言い換えると、不特定多数の読者には名指しのケンカの履歴が見えないようにしておく。

 そういう理由から、文章さんはひとりひとりの相手をけっこう軽視しているので、誠意がない。決闘くんのほうが誠意がある。

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