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負けそうになったら乗り、勝ちそうになったら降りる

 人に投票を頼んでいたら、「でもあの党は政権取ったら何するかわからないからなー」と言われた。

 確かにそこそこあやしい。そこまであやしくもないけど。だが、政権を取らせるのが怖いとしても、それでも投票していただいて大丈夫である。なにしろ政権どころではないからな。どうも自分の一票で政権を決めるつもりでいる人が多い。



 議会制民主主義の政党政治では、政権を取らせた時どうなるかでもって各党を比べ、投票するのは、考えが少し浅い。


 ある理想的な政党組織や人物があって、その政党または人物に政権を取らせる。その後できるだけその力を強めてやって、それ以外の政党・官僚組織など司政組織を圧倒し、それに従わせる。できれば完全に従わせる。これで理想的な政治が実現する。

 そうでもない。近代の歴史をみると、「権力は腐敗する。絶対的権力は絶対的に腐敗する」というケースがままある。派手なところではフランス革命ナチスドイツ、スターリンカンボジアなど。だから複数の組織の利権をある程度の割合に噛み合せて、我慢できるくらいのバランスをとることが、理想的ではないかもしれないがリスクの低い、安全寄りの戦略だ。

 ある政党を支持するということは、特定の時期・勢力バランスのときに言えることであって、その政党が伸びてきたら今度は別の党を支持し投票する、という行動をとったっていいし、強く言えばとるべきだ。50議席ぐらいを持たせて、政権を取りそうになったら他の党に投票するとか、政権は持たせるけど、200議席を越えたらよそに行く、など。いつまでもどこまでもある党を支持するという態度は危険だ。政党にあまり強い帰属意識を持ってはいけない。ビラを配り街宣カーに乗って選挙活動をしたとして、それは政治への積極的参加でありなかなか悪くないが、それでもなお自党の勢力が伸びすぎたときにはそれを抜けるつもりがあったほうがよい。勝っている時こそ抜けなければならないし、逆に言えば負けている時こそ加わらなくてはならない。

 どの党が政権を取るか、勝ち馬はどれか、政権を取れる党に投票して加わろう、という考え方は、先日の日記id:ityou:20050816で述べた理屈と類似だ。中間目標に成功すれば意味がある、という誤謬だ。


 政党の目標は政権を取ることなのだから、投票した党が政権を取れなかったら「失敗」である。投票した党が政権を取ったら「成功」なのだから意味がある。

 そうではない。政党というものは政権を取らなくても働き、機能している。その機能の強さを拮抗させて、国会での勢力バランスをとることが、投票者の目標だ。

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