300人と裏切り者達の国
ザック・スナイダー監督「300」を観てきた。
軍人としての訓練を受けた王こそが人々の自由を守ることができる。暴力に脅されて開戦を思いとどまる……と……思うか? この国がそんな国と思うか!!
上院は、よぼよぼの爺達が若い娘といちゃつきながら、ラリった平和主義を有難いご託宣みたいに唱えやがる。そういう連中は裏切り者。
下院は、賢しらな法治主義者が、「王は嘘つきで法を枉げて出兵している!」とか言いたてるうえに、軍人の留守宅の人妻に手を出しやがる。その手の野郎は裏切り者。
戦争に負けているのは、まず、こいつらが開戦時の兵員投入規模を制限したからだ。次に、兵役不適格者が裏切り者で、敵に側面を衝かれるためだ。
(まったく裏切り者ばっかりだなこの国は。)
だが、ここで少数の、最良の兵士達が死んでいくことは無駄ではない。王が倒れようとも、われわれは負けてはいない。この物語は本国の人々を奮い立たせ、必ずや大規模な増派が行われるであろう! そして、われわれは戦争に勝つのだ!!
参考文献: デイヴィッド・ハルバースタム『ベスト&ブライテスト』 ISBN:4022612614
spcateg政治[政治]