それがあんたたちの敵か?待てや/バットマン:ダークナイト
「こうして映画を観るのもひさしぶりですね。どうでした、バットマン:ダークナイト。こわかったですねえ」
「うむうー。これさあ…怖がれないんだよね。あの悪玉のつくり…」
「ふむ?」
「これなあ…アメリカ人、敵の動機、悪意の源に、かなり興味なくしてるかんじだ。いやむしろもっと積極的に、知りたくない、というぐらいなのかもしれない」
「どういう話ですか」
「悪玉の過去語りが言うたび違うじゃん、いわば、
敵の怨恨話なぞもう聞き飽きた。出まかせだ。口実にすぎず、聞く意味はない。
「おいいーそれがあんたたちの敵か? そして悪玉にまた言わせる、
金も権力も目的じゃない。ビルを爆破倒壊させることそのもの、また、正義を行おうとした男に悪をなさせ、悪にそめることこそが目的なのだ。
「待てやちょっとお。アメリカ人はベトナム共産党やビン・ラディンのことをぜひもっと知るべき。」
「はあ。」
「これ一種の否認なのかなあ。敵のことを知りたくない、っていう…
敵の動機への関心、また交渉する意欲を持っても意味はない。敵は悪のための悪、破壊のための破壊なのだ。そういう相手に対して自方は倫理的潔癖を守りつつ戦うのは不利であり、罠にはめられやすい。現に一人の偉大な力を持った正義の男が悪に汚され倒れた。
「ええええー。その世界モデルは笑えないし怖がれない。でもってオチが、
「って、来期も引き続きその世界モデルでのご進行じゃあ、ご期待できないよ!」
「またその手のスーパー解釈ですか。どうどう」
「失礼した。どうもついこういう見方になってしまう」
wikipedia:ベスト・アンド・ブライテスト
spcateg漫画/アニメ/映画[漫画/アニメ/映画]