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人情紙吹雪クトゥルフd%慕情/TRPGの数値構造にあるべき隙間

 烏賊学研究所さんの2004年9月24日コメントアウトを含む)

 DRRさん、こんにちは。つねづねつけていただいてる感想、とても励みになっております(先日、ご挨拶のメールを送りましたが、届いてますでしょうか?) そうでしたか……烏賊学研さんはd%の信徒でしたか…… 残念です。君とは友達になれるかもしれなかったのに。(「と言いながら剣を抜きます。」)

 昨日の理屈は卓上ゲーム一般についてのもので、ソードワールド*swD&Dルーンクエストカタン、そしてマイナーですがOCSというウォーSLGを意識して書きました。怨みつらみで言いますと、僕の方にはD&Dその他を怨む個人史があって*ph、違うもんだなあと面白いですが、ええとクトゥルフ。そう、クトゥルフの世界観を、ある意味で、d%は非常によく表現していると思います。

 というのは、あの冷酷非情な唯物的世界観、この世の物理的真実の前には人間の夢も希望もロマンも理性もひき潰されて掃き溜めにポイだというノーマーシーラヴクラフトワールドには、人情機微のないパーセンテージ判定が似合うと思うのです。2d6の6以上が7以上になる時の、11以上が6ゾロだけになる時の撚れがない。5%は5%。そしてそこで、人間達の世界がそういったパーセンテージのスキルで表現されているのに対して、神様連中の力は10d6とかいったNd6の世界で発揮される。プレイヤーキャラクターたちが必死でd%を成功させて正気度3点回復とかせせこましくやっているのを、はい40d6、などと吹き飛ばして嘲笑う、いや笑いすらしない、彼等は人間の努力など、顧みすらしないのだ……



 2d6における+1修正がきつすぎて即興バランスがとれない、解く立場のプレイヤーは面白いかもしれないが問題を出す側のゲームマスターが半泣き、という主張には頷かされました。さっき粗く2d6+α vs 2d6の勝ち・引分け・負けを流してみましたが*vs、修正が2差つくだけでもう43%とか違ってくるのか。これじゃあオリジナルモンスターとかたくさん作るのは容易じゃないですね*od

 なるほど……そういうことだったのか。





[sw] ソードワールドの解説

 レーティング表は期待値と分散のある乱数を実装する手段なのですよ。そこのところをわかってくださいよ。つまりa面体b個振りのaとbとを非整数でなだらかに実現しようというものなのです。それを変形ダイスとか係数掛けたりとか駆使して実装しようとしたらば、実際には表を書き下してしまったほうが運用コストが低くなるに違いありません。ソードワールドでは、0、10、20の列、および自分の武器防具ぶんをキャラクターメイキング時にキャラクターシートに写しておくことで、レーティング表の運用コストはほとんど無になるのです。



[ph] D&Dその他を怨む個人史

 僕はなんであれたいがい文庫が好きです。持ち歩けて、歩きながら読めるから。本は片手で持って読むものであって、広げて読むものではない。カラーイラストや地図・マップボードを含む出版物ならば判が大きくてもわかりますが、あの新和の赤箱D&DやワースブレイドとかMERPその他、TRPGの大判ブックレットにはそういった必然性がなかった。ので、僕の童心に強く印象が残ったのです。「こいつら、単価を高くするために箱入り大判にしているに違いない。」 中学生時代の月々の小遣いは500円だったので、あの新和の赤箱D&Dにはものすごい積み立て分をつっこんだものです。サプリメントも5000円コースばかりで、毎週水曜に自由が丘の玩具屋に行ってただただ眺めたっけか。とにかく、買えないのです。

 だもんで、ソードワールドが出た時は、その720円という値段が本当に有難かったし、実際に文庫サイズでなんら不自由なく遊べたから、やっぱり大判のRPGは箱売りせんがための極悪非道のやからたちだと思ったものです。

 そう振り返ってみると、子供の怨みは恐ろしいな。



[vs] 2d6+α vs 2d6

 6面体2個の振り合いで、修正値の差に応じた勝ち・引分け・負けの分布。

0, 442817, 112714, 444469

1, 556188, 108108, 335704

2, 664375, 096625, 239000

3, 760994, 080463, 158543

4, 840895, 061709, 097396

5, 902636, 042987, 054377

6, 946372, 026757, 026871

7, 972722, 015643, 011635

8, 988491, 007685, 003824

9, 996075, 003145, 000780

10, 999199, 000801, 000000

11, 1000000, 000000, 000000



 参考として、1d20+α vs 1d20の振り合いの場合。

0, 475215, 050072, 474713

1, 524774, 047074, 428152

2, 572372, 044822, 382806

3, 616861, 042298, 340841

4, 659889, 040154, 299957

5, 699481, 037690, 262829

6, 738086, 035066, 226848

7, 771942, 032628, 195430

8, 804968, 030216, 164816

9, 834933, 027286, 137781

10, 862147, 024869, 112984

11, 887942, 022462, 089596

12, 909754, 019946, 070300



 グラフの画像その他3d6や2d10の場合など→2d6taokanoHuriai2.htm



[od] オリジナルモンスター

 烏賊学研究所さんの、コメントアウト部分から引用で、


単純にカバーできる数値の範囲が広く、その範囲内での +1 や -1 の差が小さいことにより、大差ないながら異なる能力を持つ多くのモンスターをはじめとしたゲームユニットとしては他にいくらでもかわりはいるけど、他のゲームジャンルでは大して意味がないとしても TRPG においては世界のイマジネーションをふくらませる段で大きな役割を果たすユニット群の実例が多く、また DM の手で設定することが容易になっていたと感じます。
 この一節にすごく納得が来ました。つまりTRPGでは、たとえばモンスターに関して言えば、原デザイナーが設定してルールブックに載せた公式モンスターたちのいわば間隙に、各地のゲームマスターがオリジナルモンスターを追加していけなくてはならない。だからTRPGの数値構造は、モンスターにせよアイテムにせよ呪文にせよ、最初からそのような隙間を持つようにつくられていなくてはならない。ソードワールドの2d6ロールに基くデータ構造は、そのような隙間をあまりに狭くタイトにしてしまっている。

 ふむう、なるほど、では、2d10などはけっこう有望ではあるまいか?

 参照:工房・匠の掲示板の過去ログルールを作成することについてのLOG 005~7あたり「6面体vs多面体対決」 特にFunkさんによるBREAKDOWN、みはえるさんによるツインズロール河嶋陶一朗さんによるドットマトリクス

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