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たかが虎バター四匹、屏風に叩き込んでやる

 内田樹の研究室内同期・時間・コミュニケーション
 常にもまして読みやすく綺麗な理屈で、本論に文句はない。自己省察についての箇所に割り込みを入れる。

 観察機能の階梯で何が上になるかといえば、なるほど自己省察回路こそが上また上になるわけで、無上といえるが、しかしその回路は一二段登ったらもうぜんぜん単純なしろものになってしまう。たしかに果てはないが、何もないので、そっちに行かなくていいことはわかっている、そんな方角だ。自己省察は、限られた、小さな回路だ。

 自分の言う言葉が常に他人から読み聞きしたものである、というのは正しい。そこに付け加えて、自分の肉体も、親と訓練とに由来する。そうして自分というのは、さまざまな生物学的/遺伝的な適応と、さまざまな教育的/ミーム的な影響からなる、複雑不可逆奇々怪々な機械箱だ、となる。それらの総和はちょうどぴったり自分だ。全部借り物であって、外部由来の構成要素をひとつひとつ抜いていけばすべて持ってかれてしまい何も残らない。

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